Posts By prezzemolo

カルロ・クラッコのボネと洋梨のソルベット

今日はカルロ・クラッコシェフの後輩料理人への愛があふれる本、
カルロ・クラッコの地方料理』のピエモンテから、

まずは下の動画、
帆立貝のグラタン、バジリコ風味、トマトとオリーブのピューレ添え


・ラルドとバジリコをミキサーにかける。
・トマトのカンディートを作る。
ミニトマトの皮に切込みを入れてオーブンで焼く。潰したにんにく、タイム、粉糖、塩を加えて低い湿度のオーブンで焼く。
・小さく切ったトマトとグリーンオリーブをミキサーにかける。
・小さく切ったセロリを鍋に入れ、油、塩、水少々で蓋をしてさっと熱する。
・ホタテの貝柱に塩と油少々をかけ、熱したフライパンでさっと焼く。
・貝柱を裏返してラルドとバジリコのクリームをのせる。
・低い湿度のオーブンでさっと(2分以内)焼く。
・皿にトマトとオリーブのピューレのクネルを盛り付け、セロリとホタテ貝を添えてホタテの焼き汁をかける。仕上げにトマトのカンディートで飾る。

次はボネの洋梨のソルベット添えのbonet con sorbetto alla pera
写真はこの本のP.32にあります。
“ポネはピエモンテの伝統的なドルチェで名前の由来は平らな形がこの地方のベレー帽に似ていたからと信じられている。
砂糖、アマレッティかビスコッティ、牛乳、ココア、バニラ、小麦粉の生地を湯煎にかけてオーブンで焼き固め、冷めたら裏返して皿に開ける、というとてもデリケートな作り方をする。
家庭料理の“ブディーノ”に似ていて私の大好きなドルチェだ。
アマレッット入り、ビスコッティ入り、チョコレート入りなど様々なバージョンがある。レモン入りなどの多少変わったものもある。
私のリチェッタは伝統的なものとはやや違って、もっとモダンなバージョンで、ボネとクレーム・ブリュレの中間のようなドルチェだ。
クレーム・ブリュレを作る時、底にアマレットを敷いてブディーノをカラメリッザーレすることを思いついて造ってみたもの。
さらに洋梨のソルベットを添えて、もっとモダンにしてみた。”

材料/4人分
生クリーム・・450g
牛乳・・50g
砂糖・・50g
卵黄・・4個(約80g)
ビターココアパウダー・・40g
アマレッティ・・40g
ラム酒・・大さじ4
ブラウンシュガー・・大さじ4

洋梨のソルベット;
洋梨・・800g
水・・200ml
砂糖・・50g
液体グルコース・・25g

・牛乳と生クリームを熱する。沸騰したらすぐに火を止める。
・砂糖とココアをホイッパーに入れて混ぜる。卵黄とラム酒を加えて再び混ぜ、熱い牛乳と生クリームをかけてよく泡立てる。漉してもよい。
・アマレッティを砕いてココット型の底に入れる。
・ブディーノを流し入れ、100℃のスチームオーブンで固まるまで焼く(15分)
・触ってみてクレーマが均一に動いたら固まっている。
・スチームオーブンでない場合は深さのあるオーブン皿に5~6cm水を張り、水が沸騰しないように新聞紙を1枚入れてココットをのせる。180℃で25分焼く。
・ボネをオーブンから出して急速冷凍機か冷凍庫で冷ます。
・冷えたら皿の縁をきれにして表面にブラウンシュガーを散らし、バーナーで焦がす。
・ソルベット;熟した洋梨をオーブンシートを敷いたオーブン皿に入れ、160℃のオーブンで丸ごと、最低2時間焼く。
・ややカラメリッザーレされて焼けたら裏漉ししてピューレにする。
・ピューレ500gに砂糖と水、グルコースを2分煮たシロップを加える。
・冷めたらジェラティエーラでマンテカーレして、またはホイッパーで混ぜながら冷凍してソルベットにする。
・ボネにソルベットのクネルをのせてサーブする。

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ロッショーリのピエモンテのドルチェ

ピエモンテ・ナポリ・シチリアのドルチェはイタリアの3大ドルチェだと度々言っていますが、
イタリアの世界的に人気のレストランのメニューには、何かしらのピエモンテのドルチェがあることに気が付きました。
それを見ると、ピエモンテ、ナポリ、シチリアのドルチェに共通していることが見えてきました。
フランスの食文化の影響です。
ピエモンテはもちろんサヴァイア家、ナポリとシチリアはブルボン家です。

ピエモンテのレストランのリチェッタを探していたのですが、意外なことに、ローマの人気レストラン、ロッショーリの本に、ブルッティ・マ・ブオニとモンテ・ビアンコのリチェッタがありました。

ロッショーリ』は、
ローマで一番カルボナーラが美味しい店として世界的に名を馳せ、一斉を風靡した店。
かねてから、世界中の観光客をターゲットにしたこの店のマーケティング能力はすごいと思っていましたが(店のメニューに、日本のウイスキーというのがありますよ。)、イタリア中のおいしいものを集めたこの店のメニューは、さすがです。

ローマ料理の本としてはもちろんのこと、世界中の人にイタリア料理の美味しさを伝えようとするイタリア料理店の本として見るととても興味深い本です。




それでは、リチェッタをどうぞ。
ブルッティ・マ・ブオニbrutti ma buoni

材料/
ヴィテルヴォ産ヘーゼルナッツ・・1kg
砂糖・・1kg
卵白・・400g

EVオリーブオイル

・ヘーゼルナッツをトーストし、粗く刻んで不揃いな粒のある粉にする。
・卵白に塩一つまみを加えて堅く泡立てる。固くなりすぎないようにする。
・大きなボールで砂糖とヘーゼルナッツを混ぜ、卵白を加えてよく混ぜる。底が厚い(最低2cm)銅鍋に入れて弱火で混ぜながら10分煮て45℃にする。指で触ってくっつかずに弾力があったら出来上がり。
・油を塗った冷えた台にあけてスパテラでゆっくり混ぜながら冷ます。
・冷めたら絞り袋に入れて直径4~5cmに絞り出す。
・150℃のオーブンで焼き色がつくまで、約25分焼く。


モンテ・ビアンコmonte bianco

材料/6人分
メレンゲ;
卵白・・300g
砂糖・・300g
ホイップクリーム;
生クリーム・・500ml
粉糖・・30g
マロンクリーム;
砕けたマロングラッセ・・500g
バター・・80g
飾り;
マロングラッセ・・1個
粉糖
ビターココアパダー

・底の厚い小鍋で室温の卵白と砂糖をホイップして40℃に熱する。
・ホイッパーに移して堅いメレンゲにする。オーブンシートに塗って直径4cmに絞り出す。
・100℃のオーブンで約6時間焼く。
・マロングラッセをマッシャーで潰してバターとよく混ぜる。
・生クリームと砂糖を泡立てて星口金を付けた絞り袋に入れる。1人前用の皿にホイップクリームを絞り出し、メレンゲとマロンクリームをこんもりクーポラのように重ねる。マロンクリームのスパゲッティを表面に絞り出してホイップクリームとメレンゲで飾り、ココアを振りかける。マロングラッセで飾って全体に粉糖を散らす。

シェフのピエモンテのドルチェ、次回はクラッコのボネです。

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ピエモンテのスプーンで食べるドルチェ、パンナ・コッタ、モンデビアンコetc.

ドルチ・ピエモンテージ
を訳しています。
ビスコッテ、ドルチェッティの章の次は、ブディーニ、クレーマ、ドルチ・アル・クッキアイオBudini,Crema, dolci al cucchiaioの章。
ピエモンテにはスプーンで食べるドルチェの名作がたくさんありました。

まずはボネBounet。ピエモンテのスプーンで食べるドルチェを象徴するブディーノです。バリエーションは無数にあり、ボネという名前の由来も不明ですが、
型がボネと呼ばれたベレー帽に似ているから、という説が有力のようです。



ボネBounet

材料/4人分
卵・・5個
牛乳・・1L
ビターココアパウダー・・50g
ミルクチョコレート・・50g
アマレッティ・・100g
砂糖・・200g
レモンの皮のすりおろし・・1個分
トーストしたヘーゼルナッツ・・50g
ラム酒・・リキュールクラス1
型用砂糖・・大さじ4

・卵と砂糖をよく溶き、牛乳、ココアパウダー、おろしたチョコレート、粉にしたヘーゼルナッツ、レモンの皮のすりおろし、砕いたアマレットを少しずつ加える。ラム酒を加える。
・型をカラメッラーレする。中に混ぜた生地を流し入れ、湯煎にかけて15分熱する。

次はランゲ風パンナ・コッッタPanna cotta delle Langhe
材料/4人分
生クリーム・・500g
板ゼラチン・・3枚
ラム酒・・リキュールグラス1
カラメッロ;
砂糖・・200g
バニラエッセンス・・小さじ1強
砂糖・・大さじ4~5

・砂糖を小鍋に入れて弱火で溶かし、カラメルにする。
・カラメルをブディーノの型に流し入れて内側を覆い、完全に冷ます。
・ゼラチンを水でふやかして絞る。
・鍋に生クリームと砂糖を入れ、かき混ぜながら火にかけて砂糖を溶かす。
・数分沸騰させて火から下ろし、ゼラチンとバニラを加える。
・完全に冷まして漉し、ラム酒を加える。
・型に流し入れて冷蔵庫で半日冷まし、型を湯に浸して小皿にあける。



世界的なピエモンテのドルチェをもう1品。
モンブランMontebiancoです。
名前からしてフランス風(サヴォイ家風)ですが、モンテビアンコと呼べはピエモンテ風に。
正確にはヴァッレ・ダオスタ州にある山だけど、モンブラン自身が帰属があやふやな山だけに元祖議論はあまり聞いたことがない。

材料/4人分
栗・・1kg
砂糖・・200g
生クリーム・・200g
ラム酒・・リキュールグラス1
ココアパウダー・・大さじ2

・栗を熱湯でゆでて皮をむき、ピューレにする。
・砂糖の半量、ラム酒、ココアを加えて粗い目で裏漉ししながら皿に落として小山のように盛る。生クリームと残りの砂糖をホイップして栗の山の頂上を覆う。



どれも何てことないドルチェのようですが、イタリアを代表する有名ドルチェなので世界的な有名店のメニューには、たいていどれかが入っています。
次回は有名店やシェフのピエモンテのドルチェのリチェッタです。

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サヴォイア家の王子のために生まれたドルチェ

お手頃価格でリチェッタをやたらたくさん集めた本、ニュートン・クチーナ・レジョナーレシリーズの『ドルチ・ピエモンテージ』のリチェッタを訳してみます。
主に本に写真が収録されているものを訳しました。


まずはボルゴマネーロのブルッティ・マ・ブオニBrutti ma buonidi Bogomarero

材料/4人分
アーモンド・・150g
砂糖・・160g
卵白・・2個
バニラパウダー・・少々
シナモンパウダー・・少々

・鍋で卵白を堅く泡立てる。
・さっくり混ぜながら砂糖、バニラ、シナモンを加える。
・挽いたヘーゼルナッツを加えて混ぜ、弱火で鍋肌から剥がれるようになるまで熱する。
・火から下ろしてくるみ大にまとめ、天板に並べる。
・160℃のオーブンで20分焼く。


本には「噛む骨」のリチェッタも載っています。
ボルゴマネーロの噛む骨/Ossa da morere di Borgomanero

材料/4人分
小麦粉・・150g
アーモンド・・100g
ヘーゼルナッツ・・100g
マルサラ・セッコ・・リキュールグラス1
バター・・20g
砂糖・・200g

・ヘーゼルナッ25gとアーモンド25gを半分に切る。
・残りのアーモンドとヘーゼルナッツを砂糖と一緒に細かい粉にする。
・この粉、小麦粉、マルサラ適量をこねて均質の生地にし、手であまり大きすぎない筒形にする。
・オーブンを200度に熱する。天板にバターを塗ってシートを敷く。
・生地を8つに切って天板に並べ、半分に切ったアーモンドとヘーゼルナツで飾る。
オーブンで30分焼き、焼き色がついたら冷まして天板から出す。

こちらのページによると、
ボルゴマネーロのパスティッチェーレが1869年に店のオープン記念に造り出したと言われている小麦粉が入らないナッツクッキーです。別名“噛む骨ossa da mordere”とも呼ばれるのですが、これは小麦粉を加えてとても硬くなったことを意味しています。
それにしても本のブルッティ・マ・ブオニの写真はちょっと衝撃的。美しさにこだわるイタリア人が美を放棄すると、小学生が作ったみたいに、こんなにぶちゃいくになっちゃうのか、というような姿です。




ボルゴマネーロは北ピエモンテのノヴァーラ県の街。



次はピエモンテがグルメでドルチェがおいしい州となった最大の要因。サヴォイア家ゆかりのもの。
薄々想像ついていると思いますが、あのお菓子です。
その名もサヴォイアルディ。
いかにもサヴォイア家の公認ドルチェ、フィンガービスケットことサヴォイアルディ。
この本には、サヴォイアルディについての話が詳細に記されているのですが、その殆どがイタリア王室の話なので、全然頭に入ってこない。
とりあえず、無骨なブルッティ・マ・ブオニの対局にあるような、繊細で高貴なビスケットです。
最近、オランダやスペインの王様を見て、その威風堂々ぶりに感動しましたが、イタリアの王家、サヴォイア家も立派な一族。
イタリアのロイヤルファミリーで一番有名なのはピッツァにその名を残すマルゲリータ王妃。



ビスケットのサヴォイアルディは、マルゲリータの息子、アメデオ5世が、1348年に神聖ローマ帝国の皇帝になった時、招待客のVIPのために開いた晩餐会で、あっと驚くような特別なドルチェを造ってもてなそう考えたマルゲリータの母心から生まれました。
会場となった雪を抱くサヴォイア家の城や周囲の山を再現した壮大なものだったようです。
こうしてサヴォイアルディは一気に有名になり、ロシア皇帝の宮殿でも作られたんだとか。

ドルチェで再現したのはこのサヴォイア家のシャンベリー城
サヴォイア家の料理人の名は、サヴォイア家の舞踏会のメニューの本を書いたことで知られるジョバンニ・ビアラルディGiovanni Vialardi。



ニューヨークで開かれたサヴァイア家のダンス・ガラ。



サヴォイアルディのラズベリーとクリーム詰めSavoiardi farciti con crema e mirtilli

材料/4人分
サヴォイアルディ・・24枚
ブルーベリー・・100g
クレーマ・パスティチェーラ・・250g
生クリーム・・大さじ2
粉糖・・大さじ1

・よく冷えた生クリームを電動ホイッパーで堅く泡立てながら砂糖を加える。
・クレーマ・パスティッチェーラに加えてさっくり混ぜる。
・これをサヴォイアルディ12枚に塗る。
・その上にブルーベリーをのせる。
・残りのサヴォイアルディ12枚を載せて軽く押し、接着させる。すぐにサーブする。


ビスコッティ、ブディーニ、クリーム、バヴァレーゼ、など、本にはピエモンテの貴族の暮らしを感じさせるようなドルチェが続きます。
次回はドルチ・アル・クッキアイオ。



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ジャンドゥイア対プルチネッラ

ジャンドゥィアの話、ちっょと続きます。
そもそもジャンドゥィアというのは、ピエモンテの仮面喜劇の人気キャラクターの名前です。
語源はGiovanni del bocccale。
フレンドリーで率直で機知に富んだ親分肌の賢人だそうです。
こんな人
仮面のキャラと言えば、ナポリにもいましたね、有名なキャラが。
プルチネッラ。
ジャンドゥイアは1799年にピエモンテで戦われた独立の戦いのシンボルでもあるそうです。
この年あたりのピエモンテの戦いというと、料理の世界では有名なマレンゴの戦いというのがあります。
鶏のマレンゴ風という料理が生まれたナポレオンとオーストリアの戦いです。

ジャンドゥイアと伴侶のジャコメッタのコスプレ版


トリノのチョコレートメーカー、カファレルのジャンドゥィオットもジャンドゥイアの知名度アップに貢献しました。
1862年以降はトリノのカーニバルのシンボルにもなったのだそうです。
カファレルがカーニバルのパレードにチョコレートを振る舞ったのがきっかけです。



ナポリの人気キャラ、プルチネッラは人情味たっぷり。



ヘーゼルナッツのペーストをチョコレートに加えたのは、マエストロ・チョコラティエ・ミケーレ・プロシェのアイデア。
一方カファレルは丸ごとや小片のヘーゼルナッツを加えました。
いずれにせよ、ヘーゼルナッツクリーム誕生の功労者は、カファレルとプロシェと言うことができます。

数年前にトリノにジャンドゥイア博物館もできました。



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経済封鎖が生み出したイタリアの名物ドルチェ

ピエモンテのドルチェから、今日はジャンドゥイアgianduiaの話。

まずはおなじみのうんちくの本、『1001スペチャリタ』には、なんて書いてあるでしょうか。

ジャンドゥイアはピエモンテで1806年に作り出されました。
そのきっかけ、ナポレオンの経済封鎖。
当時入手困難になって価格が高騰していたカカオやカカオバターの代わりに、
トリノのパスティッチェーリが、チョコレートのカカオの一部を、もっと値段が安くて手に入りやすいヘーゼルナッツ(正確にはとても味がよいと評価が高かったトンダ・ジェンティーレ・デッレ・ランゲ)で代用しようと決めたのがこの年です。
歴史的にはナポレオンの没落を招く契機となった出来事ですが、イタリア料理史上も大きな契機となった決定でした。
ヘーゼルナッッで大躍進したイタリアの企業の一つ、フェッレーロ



それまではまだ世界は、チョコレートとヘーゼルナッツの相性の良さを知らなかったのです。でも、知ってしまったら、もうヘーゼルナツなしではいられない・・・。

先月取り上げたオリーブの下ごしらえの大変さと比べたら、ヘーゼルナッツは造り手に超優しい。



ジャンドゥイア





アルティジャナーレのジャンドゥイアの作り手、ズッコットのリチェッタ。

カカオマスにトーストしたピエモンテ産ヘーゼルナッツを練り込んで砂糖とバニラを加えて練ってクリームにする。
まあ、基本的にはチョコレートですよね。
アルティジャナーレのチョコレート。




gianduiaの発音を教えてくれる動画



ジャンドゥイアに似た名前なのがジャンドゥイオットgianduiotto。
この話は次回に。

本屋部門から、再入荷本のごあんないです。

地方料理シリーズの傑作“グイド・トンマージのクチーナ・イタリアーナ・シリーズ”のナポリ版、『クチーナ・ディ・ナポリ』が入荷しました。

今なら在庫があります。


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トリノのチョコレートとランゲのヘーゼルナッツ


さて、ピエモンテのドルチェのリチェッタを集めたお手頃価格の本”ニュートン・クチーナ・レジョナーレ・シリーズ”』の『ドルチ・ピエモンテージ』から、

ピエモンテで大人気のビスコッティーニ、バーチ・ディ・ダーマのリチェッタを訳してみます。
発祥の地、トルトーナのリチェッタが載っていました。
Baci di dama di Tortona/バーチ・ディ・ダーマ・ディ・トルトーナ

材料/4人分
小麦粉・・200g
砂糖・・200g
バター・・130g
皮むきアーモンド・・100g
ミルクチョコレート・・3ブロック
ブランデー・・リキュールグラス2杯
塩・・一つまみ

・アーモンドをオーブンで数分トーストし、皮をむいて細かく刻む。
・台に小麦粉を盛り、刻んだアーモンド、砂糖、塩、溶かしたバター、ブランデーを加えてこねる。
・均質の生地になったら小さく丸める。
・天板にバターを塗って丸めた生地を並べて軽く平らにする。
・200℃のオーブンで15分焼き、完全に冷ます。
・チョコレートを刻んで小鍋に入れ、木べらでかき混ぜながら湯煎にかけて溶かす。
・ドルチェッティの平らな面をチョコレートクリームに浸して2個ずつ底を合わせ、完全に冷ます。

お値段は安いけれど写真が少ないこのシリーズですが、バーチ・ディ・ダーマの写真は一番最初にありました(写真は本の中ほどにあります)。
ちなみにイタリア語のリチェッタもシンプルで読みやすく、難しくありません。
素朴だけれど(アーモンド入りの生地の香ばしさが伝わってきます)、チョコレートクリームが美味しそうなクッキーです。
きれいな球形より、手作り感のあるいびつな形のほうがおいしそう。

Baci di dama

この本には、クッキーのリチェッタがたくさんあります。
ピエモンテはクッキー王国だったんですね。
それと、思い出したのがチョコレート。


グリバウドのグランデ・クチーナ・イタリアーナ”シリーズの『ピエモンテ』によると、
民衆と農民の地と呼ばれるピエモンテ。
農民の地を象徴するのがトリュフとヘーゼルナッツとワインの産地であるアルバとランゲ。
民衆の地を代表するのがサヴォイア家の本拠地トリノ。
インターナショナルで、産業が発展して南イタリアや世界各地からふるさとの味とともに人々がやってきました。
トリノは、スイス人が広めたチョコレート作りが盛んになりました。
トリノは16世紀なかばに、スペインから戻ったエマヌエーレ・フィリベルト大公によって、イタリアで最初にチョコレートが伝わった地です。それ以来、チョコレートとトリノは強く結びつきました。
チョコレートがなければ、トリノの名物の大部分は生まれていなかったのです。
1865年にはジャンドゥイオットが考え出されました。
前出のニュートンのドルチ・ピエモンテージの本にも、ジャンドゥイアクリームとヘーゼルナッの文字が頻ぱんに登場します。

ヘーゼルナッツの木を見分けられる人は少ないだろうけど、古代のイタリアではヘーゼルナッツは魔法の木と信じられていて、らんげ地方では魔女が彫って杖にしたと言い伝えられています。


ピエモンテに行ってヘーゼルナッツを食べなかったらもったいなさすぎる。

クッキー、ヘーゼルナッツ、チョコレートが全部詰まっているのが、バーチ・ディ・ダーマ。

次にピエモンテのドルチェのキーワードとなるのは、ジャンドゥイアあたりかな。

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バーチ・ディ・ダーマでつかんだ成功

ピエモンテの田舎の人口600人の村で、お菓子作りが好きでパスティッチェリーアを開いた若者は、食べていけるわけがない、という周囲の心配をよそに、見事に大成功しました。
いったいどうやったのでしょうか。
答えは、ピエモンテ人やイタリア人が大好きなドルチェのオリジナル版を作った、です。
そのドルチェはバーチ・ディ・ダーマ。BACI DI DAMA。
こうして一気にピエモンテ中、イタリア中の人を対象にしてしまったんですね。


イタリア料理のうんちく満載の本、『1001スペチャリタによると


バーチ・ディ・ダーマは小さく丸めたパスタ・フロッラを平らに潰して焼き、2個ずつチョコレートとアズジャムを挟んで合わせた小さなビスコッティ。2つ合わせた姿が女性の唇のよう、というのでレディーのキス(バーチ・ディ・ダーマ)、と呼ばれるようになりました。
19世紀末に、アレサンドリア県のトルトーナのパスティッチェリーアで考え出されました。

現在でも、このドルチェは地元の小さなパスティッチェリーアで、伝統を守って、厳選した食材で作られています。
どの店も手作りでパッケージして特別な贈り物にぴったりなロマンチックな箱に入れて販売しています。
ピエモンテの人に愛されたドルチェなんですね。



ニュートンのクチーナ・レジョナーレシリーズのドルチェには、
ピエモンテのドルチェを350点集めた本があります。


この本の序文には、ピエモンテはドルチェがおいしいことで有名な地方だ、ピエモンテ人のドルチェ好きは歴史が古く、サヴォイア家と結びついている、と指摘しています。一方、イタリアの3大ドルチェのあと2つ、シチリアやナポリはブルボン朝と教会との結びつきが強い地方。
さらにピエモンテはドルチェが企業と結びついて大量生産されるようになって、独自のドルチェの文化が生まれました。
次回はこの本から、トルトーナのバーチ・ディ・ダーマのリチェッタを訳してみます。



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